2024年12月5日(木)【金沢視察ツアー①】
<北陸支部主催 視察ツアー及び合同忘年会 報告>
東海北陸シーリング印刷協同組合
北陸支部長 小杉 善文
令和6年12月5日(木)に金沢の地において東海北陸シーリング印刷協同組合視察ツアー及び合同忘年会が開催されました。本年の元日に能登半島地震が発生し、今年の忘年会は北陸支援の意味合いもあり、金沢で開催しようということになりました。折角金沢にお越しいただくので、単に忘年会をするだけではなく、昨年のシール組合全国大会のパネルディスカッションに登壇頂いた、「㈱芝寿し」、「㈱箔一」の二社の工場見学も兼ねて行うこととしました。お昼の工場見学会では15名。夜の忘年会は28名の参加となりました。
忘年会では東海、近畿地区を中心に遠方から集まっていただくことになったので、金沢駅にお昼過ぎに集合し、そこからマイクロバスにてまずは㈱芝寿しさんに向かいました。
・㈱芝寿し工場見学(13:15~14:30)
「㈱芝寿し」は北陸を中心に販売エリアを持つ食品会社です。11年前に本社を現在の地に移転し、今回は新しい本社工場の最新の設備を見学しました。通常は食品(お弁当)工場なので安全衛生上、外部の見学は受けていませんが、梶谷社長様のご厚意もあり、工場を見せていただくことができました。当日の説明にもありましたが、お弁当は夜の22時ごろから作り始め、朝方にはほとんどの出荷が終わっているため、日中の工場内は閑散としており、逆にゆっくりと見学させていただくことができました。芝寿しのメイン商品は「笹寿し」であり、70年程前よりほとんどその商品の形は変わってきていませんが、近年では季節に応じた様々なお弁当が増え、ほとんどが手作業で行われています。夜中は外国人の方も多く勤められ、外国人でも分かるように工程内に手順書や写真が見やすく掲示されていました。また近年は衛生面や異物混入が無いようにモノの流れや管理体制においてもかなり厳格にされていました。カテゴリーとしてはお弁当屋さんということになるのでしょうが、工場の規模、従業員数、品質管理体制全てにおいて日本のトップのお弁当工場と言っても過言ではないと思います。余談ですが、芝寿しの笹寿しは石川県のソウルフードでもあり、先日全国ツアーが始まったNiziUのメンバーの一人が石川県の出身であり、今回のツアー後に買って帰りたい金沢の食品に「笹寿し!」と答えていたニュースが流れていたのを前日のTVで拝見し、改めてすごい会社だなと思った次第です。
・㈱箔一工場見学(14:45~16:15)
日本の箔の生産の99%は金沢と言われており、言わずもがな金沢を代表する伝統産業です。金沢箔でも圧倒的に知名度が高いのが「㈱箔一」ですが、表に出ているいわゆる箔の華やかな部分だけではなく、日本のものづくりの本質を見ることができた機会でした。工場は4棟に分かれており、金箔の製造棟、食用箔の製造棟、伝統工芸の製造棟、建築装飾棟全てを見せていただきました。箔の製造棟では本物の金塊を溶かす工程から始まり、それを何度もプレスし0.1ミクロンの薄さに伸ばしていくそうです。最近最も伸びている商材は食用箔で、箔一名物の金箔ソフトクリームをはじめ、大手の様々な食品業界に食用箔が使われているようです。また伝統工芸では金箔を様々な加工方法を用いて製造された各種工芸品は全て手作りで製造されており、職人さんの技術の高さと温度・湿度や品質管理能力の高さを知りました。こちらも余談ですが、安倍元総理がトランプ大統領との会談のお土産として渡されたものが箔一さんの製品で、それからしばらくはかなりの注文があったそうです。