2025年8月27日(水)講演会ならびに協賛会との懇親会
東海北陸シーリング印刷協同組合(永瀬雅人理事長)は8月27日、名古屋市中区栄のTKP名古屋栄カンファレンスセンターで講演会を開催。㈱スタディストでシニアソリューションプランナーを務める髙橋雄大氏が「AIを活用した電子マニュアルによる技術継承と若手社員への教育の徹底」をテーマに講演会を行った。
組合員や協賛会など35人が参加した講演会は、経営委員会の川上展央委員長が司会進行。永瀬理事長のあいさつに続き、第1部として髙橋氏が講演を行った。
髙橋氏は製造現場が直面する「労働人口減少」の課題を挙げ、労働人口が2065年に、18年対比で4割減少すると指摘。従来業務を約半分の人数でこなさなければならない時代の到来に警鐘を鳴らした。その対応策として作業のプロセスや手順を見直しつつ、人材のマルチスキル化と即戦力化を図る必要性を説いた。
さらに作業手順のマニュアルがない作業現場では、先輩による張り付き教育の常態化を課題視。その改善策として効率的なオペレーションとともに改善サイクルが適切に行われる「リーンオペレーション」を提唱した。加えて同社が提供するプロダクトやサービスの1つとして、若手育成と技術継承に効果のあるマニュアル作成・共有システム「Teachme Biz」を紹介した。
髙橋氏は従来のマニュアルについて「文字ベースでは手順が正しく伝わりにくく、読まれないケースも多い」と言及。これに対して同システムはモバイル等を活用し、画像や動画による手順をマニュアル化していることで「経験の浅い若手でも理解を深められ、即戦力となり得る」(髙橋氏)と語った。またマニュアルの作成方法を説明。スマートフォンでの文字入力に加え、作業手順を動画に記録する際も簡単にこなせる優位性を挙げた。
このほか、1本の動画からステップごとにマニュアルを半自動で作成することができる「TeachmeAI」も紹介した。
第2部では、スマホを使って実際にTeachme Bizを体験。参加者は動画撮影を行い、マニュアル作成に挑戦した。
髙橋氏は「すでにラベル印刷会社でもTeachme Bizを導入した企業がある」として、その効果を訴求した。
講演会後、名古屋市中区丸の内のレストラン「ザ・カワブン・ナゴヤ」へ移動し、懇親会も実施。大河内康史副理事長が「AI進化に対する我々の対応について」の話と乾杯の発声を行い、参加者が親睦を深めた。中締めの音頭は、協賛会の吉岡一也会長が務めた。
記事・写真:ラベル新聞社 提供